BCの選び方 アムズ

重器材の選び方　〜BC〜

BCは空気を貯め、浮力を調節する装置です。体に合った大きさと、フィット感などの着心地を基準に選びましょう。

重器材の選び方
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用途に合わせ、体に合った大きさのものを

BCは、空気を貯めたり出したりすることで、水中での浮力を調節するための器材です。また、「無重力感」とも呼ばれる中性浮力(同じところに留まる浮力)を得るためにも欠かせない道具です。
ベストの形をした浮き袋の様な構造をしており、この中の空気を出し入れして、体を浮きやすくしたり、沈みやすくしたりして、水中での上下方向の移動を助けます。これらの動作をBCに付属したインフレーターという装置を使って、指先ひとつで操作できます。

随分昔はBCがありませんでした。その頃のダイバーは、深い場所から浮上するときや、重りをつけた状態で浅い所に停止するときには、筋力や肺を使って浮力をコントロールしなければなりませんでした。BCの登場で、浮力のコントロールがしやすくなり、ダイビングが格段に快適なものになったわけです。

現在、BCには、主に次の3タイプがあります。自分のスキルや、使用目的に合ったものを選ぶようにしてください。

1.ベストタイプ

ジャケット全体に空気が入るタイプのBCです。浮力が大きく、水中でも水面でも安定したバランスが得られます。サイズ調整ができないので高いフィット感は望めません。

2.ショルダーバックルタイプ

背中からわきの下に空気が入るタイプのBCです。微妙なサイズ調整ができるため抜群のフィット感が得られます。高いフィット感が得られ、調整もしやすいので、ウェットスーツとドライスーツの両方で使えます。また、肩のバックルを外せるタイプは楽に着脱できるので、身体の小さめの方・女性には特におすすめのタイプです。

3.バッグフロートタイプ

背中の部分に空気が入るタイプのBCです。浮力が背中に集中するのでバランスはとりにくいですが、エアを入れたときに脇がふくらまないので、カメラ撮影などには適しています。

いずれのタイプも腰にかかる負担を軽減できるように内部にウエイトを装着できるものがあります。
また、男女兼用タイプと、女性の体にフィットする女性専用タイプがあります。

なお、BCのサイズが大きすぎたりすると、体がぐらついて、バランスや中性浮力が取りにくくなります。逆に、あまりサイズが小さすぎると、水中での浮力が足りず、沈み気味になってしまいます。波が高い水面などではトラブルになりかねません。どのタイプのBCを使うのでも、体に合った大きさのものを選ぶことが、何よりも重要です。

フィット感も大切です

水中にいるほとんどの間、BCには何らかの浮力がかかっています。ごつごつしている・どこかが当たるなど、フィット感の悪いものを選んでしまうと、ダイビングを不快にしがちです。あまりに体に合わないと、いつもどこかが痛いとか、腕が自由に動かないなどの問題も発生します。装着しても「自然」に感じられるようなフィット感を基準に選ぶことが重要です。

まずは試着してみましょう

これまでお話したように、BC選びには体に合ったサイズと、高いフィット感が重要になります。重器材の中では「身につける」感覚が最も高いものですので、できる限り試着して決めたいところです。
通信販売で買う場合などは、現地サービスなどで事前にBCをレンタルして、気に入ったものと同じ製品を買うと間違いが少ないでしょう。

その他、ナイフやライトなどを携帯するとき、ポケットの多いBCの方が重宝する場合もありますので、ご自身のダイビングスタイルと照らし合わせて細かな部分までチェックしてみてください。

なお、メーカーによって価格差が大きい器材ですが、それほど大きな機能差はありません。各メーカーが表示している生地の種類などには、あまりこだわる必要はないでしょう。

<協力:モルディブ デルフィスダイビングセンター(PADIコースディレクター)津金千尋・日本アクアラング株式会社>

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